[首相]32-11 吉田茂。バカヤロー解散

[首相]32 吉田茂。嫌になったらいつでも投げ出す。
[首相]32-2 吉田茂。分かった。ひとりの日本人も、餓死させない
[首相]32-3 吉田茂。耕さないもの認めない
[首相]32-4 吉田茂。初めての選挙
[首相]32-5 吉田茂。あの人とあの人とあの人
[首相]32-6 吉田茂。吉田学校の始まり。
[首相]32-7 吉田茂。誰にも知られてはならない。
[首相]32-8 日本にやってもらうこと。それは
[首相]32-9 マッカーサー元帥、万歳
[首相]32-10 吉田茂 いよいよ独立の日
の続きです。

鳩山派、三木武吉
公職追放されていた鳩山一郎が戻って来ていた
元々、鳩山が首相になるべきところ公職追放でしかたなく、吉田茂に頼み込んだ
嫌がる吉田は、鳩山が戻ってき来しだい返す、との条件で渋々引き受けた

鳩山派の超実力者、三木武吉
その時、党内をかけずりまわってまとめあげた
吉田内閣発足の恩人とも言える人

譲ってもらおうじゃないか

吉田はそのつもりはない
知りませんなあ
文書も残っているんですけどね

三木武吉と吉田茂のバトルが続く

バカヤロー解散
吉田茂といえば、サンフランシスコ講話会議
とともに、これですよね

衆議院の予算委員会、右派社会党の西村栄一が質問に立った
外交関係の質問に入る前提として、吉田首相に

国際問題について・・ 日本の総理大臣として、答弁してもらいたい

この質問自体は、前置きなので特に意味を持たないが
吉田は、そのあと対米追随だ来るのだろう、とムカッと来た

無礼な事を言うな

本来温厚な西村もかっときた

なにが無礼だ

吉田は反射的に

馬鹿野郎

これを見事にマイクが拾った

野党は総立ちになり大紛糾

さあ、三木武吉
右派社会党の浅沼と極秘裏に会う

君、倒閣のチャンス到来だ

内閣不信任案ですか

いや、バカヤロー発言で内閣不信任では飛躍しすぎる
吉田の懲罰動議を出すのだ

それは、前例がありませんが。

バカヤローという発言は一国の首相としてあるまじき発言
これならば世論も納得する
吉田も解散には打って出れんだろう。

ただ、通りますか

大丈夫だ。自由党から我々60名が欠席する

ん?
鳩山派は30名のはず

奇策に吉田は驚いた
内閣不信任案が出される前提で身構えていた
三木だな
だが、通りはせん

ところが、当日、広川派30名が現れなかった

勢いづいて、いよいよ内閣不信任案へと空気が出来上がっていく

三木の野郎
ただ、差し引きゼロかもしらん
あいつには恩があるからな

三木の読み。
内閣不信任案を出せば解散はできず、内閣総辞職だろう

ただ、その前にやるべきことがある
吉田とサシで会い、提案をする

その会合を阻止したのは佐藤栄作だった
会わせん
提案とやらは私が聞こうじゃないか

首相は吉田がそのまま継続
ただし、自由党総裁は鳩山に譲ってもらう

佐藤はその案を取り次ぎすらしなかった

待てど暮らせど回答がない
時間切れだな

鳩山派は自由党を割って出た
広川派も脱党

内閣不信任案は賛成229票、反対218票で成立

吉田はおおかたの予想を裏切り、衆議院を解散した
バカヤロー解散

総選挙で、自由党は議席を減らすものの第一党の地位を保持
第五次吉田内閣が発足

佐藤が動く
鳩山派の取り崩し
次々と自由党に復党させていった

[首相]シリーズはこちら(少し下げてね)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です