[迷信]2 なまずが騒ぐと地震が起きる

「科学で読み解く迷信・言い伝え」から

なまず絵
江戸時代に流行った錦絵に「なまず絵」というジャンルがある

古くからの言い伝えで
茨城県の鹿島神宮の地下に大なまずがいて
要石が押さえているというものがある

安政2(1855)年10月2日、安政江戸地震が起きた。

この地震の被害は大きく、推定される震度は東京都内や茨城県の取手市あたりで震度6以上
死者は江戸だけで1万人ほど

10月は神無月。全国の神様が出雲に集まる
となると、鹿島神宮の神様も不在だった訳で
そのすきを狙って、大なまずが暴れたに違いない

江戸庶民に定着したとも言える迷信が
天災に対する行き場のない気持ちを大なまず退治という錦絵に向かわせたのでしょう

地震予知
あまりに一般的になった迷信に、科学も真剣に取り組んだ

大正12(1923)年の関東大震災のあとも、東北大学の研究室において
振動や電流を使った実験が行われている。

1976年から1992年までは、東京都の水産試験場で
なまずと地震に関する研究が行われている。


どうなんでしょう、なまず君

なまずは全身の皮膚で電気の変化を感じとることが出来る
その感度は極めて優秀で
約7平方キロメートルの広さがある芦の湖くらいの水場に
小さな電池をひとつ落としても気づく

今、なんか落としはりましたね

地震の前には様々な電磁気の変化が観測される。

いけそうですね

ところが、我々の生活が変わっちゃった。
様々な電派を使う生活。

携帯プルルル

そんな中で地震の電気だけをより分けて
地震の場合は右のむなびれあげてね、ってどう訓練すれば良いか

過去に行われた多くの研究で
地震の予知行動と思えるような異常行動をなまずが示す割合は3割ちょっと

これを高いと見るか低いと見るか

なまずが異常行動を示しました。
みなさん地震に備えてください。
ただ、確率的には3割です。

そんな報道が意味を持つかという事になります。

なまずに限らず、色んな動物が地震の時に異常行動を見せている
ただ、結局は結果論。

そう言えばあの時ポチが吠えたのよ
って、あとから思えば、っていうレベル

結局は、動物の異常行動に限らず
地震予知は難しすぎるから
そこに金をかけるより
起きる前提で起きたあとどうするか、に注力すべし、という
全体的な風潮になってきていますね。

いつか、ちゃんと右のむなびれを上げてくれる
スーパーなまず君の出現を待ちつつ
日頃の備えを怠らないようにいたしましょう。

[科学]シリーズはこちら(少し下げてね)

[迷信]1 こっくりさんで霊は降りてくるか

ファミマで、「科学で読み解く迷信・言い伝え」という本を買いました。
コンビニって意外に良い本を売ってるんですよ

色んな迷信を科学的に説明つけちゃいましょうという意欲的な本

シリーズ化して、紹介していきますね

最初はやっぱり「こっくりさん」

こっくりさん

こんな感じの文字盤の上に10円玉をおいて指を添える

呪文を唱えたあと、質問を投げ掛けるとあら不思議
10円玉がするすると動き、順番に答のところに動いていく。

こっくりさんが流行したのは明治時代
降霊術なので、イタコの小型版ともいえる
純粋に日本のものと思いきや
もとは西洋のものだったらしい

テーブルターニングと言うみたいです。

日本を訪れた外国船の乗組員たちがやっていたものを真似た
だから明治以降なんですね

こっくりさんを本格的に研究したのが井上円了
哲学を日本に導入した第一人者です
[名僧]井上円了。仏教は哲学だ

円了によると「予期意向」と「不覚筋動」で説明できるとした

さすが哲学者
四文字熟語のダブルパンチです

噛み砕くと
こうなってほしいという気持ちと
無意識で筋肉がかすかに動くこと

思い出
なんでこっくりさんから取り上げたかというと、ちょっとした自慢

小学校高学年だったと思うけど、クラスでこっくりさんが流行った
以前にも一回書いたので、良ければ読んでね
こっくりさんって、今の人もやるのかなあ

いろんな子がやったけど、一番スラスラ動いたのが
私と、ある女の子の組み合わせ

見事にスラスラ動くので、良くその二人がかり出された
だいたい質問は、
誰々ちゃんは誰の事が好きですか、ってやつ
名前のところに、スッスッスッて

キャーキャー言って盛り上がる。

私の感覚で言うと、
二人で一緒に10円玉に指を添えるんだけど
少なくとも私は意図的にどこかに動かそうとはしなかったし
相手の女の子が引っ張っている感覚もなかった
ホントに勝手に動いている感じ

円了先生
それが不覚筋動ってやつですね

力を完全に抜いているんだけど
「予期意向」で動くとしたら、二人が同じ事を無意識に考えていないといけない訳ですよね
正直、自分達の事もやったりするんだけど
私が好きな女の子、ってなると当たらないのよね
もう一人の女の子の無意識が動かしているのかなあ
私の方はあまりに素直で、スッスッと思い通りになるだけ?

どうなのよ、円了先生

[科学]シリーズはこちら(少し下げてね)

TenQは.9じゃなく10割

宇宙ミュージアムTenQに行ってきました。

1800円と高めではありますが
それだけの値打ちは十分ありました。

最初は、はじまりの部屋
ここと、次のシアター宙は映像なので撮影NG
仕方ないので公式ホームページから画像を引用します。

このあとの紹介動画を見ていただくとある程度イメージが分かるかとも思います。
四角いブロックが組み合わされたような壁と天井に
映像が展開されていきます。

シアター宙
これもネットから画像を引用


どでかい円形スクリーンを周りから覗き込むスタイルなんですが
その映像の美しさたるや、この世のものとは思えません。
3つのパターンがあるようなのですが
今月は、ラッキー。太陽系の惑星です。
宇宙シリーズの宇宙の歩き方やってて良かった。
ある程度分かります。
ハイハイ、土星の輪っかはこうだよね。
ここに、オーロラ出るよね

でも知識と映像は大きく異なっていて美しさにうっとりしました。

一番感動したのが、土星の探査機、カッシーニが
全ての役割を終え、土星の大気圏内に突入して燃え尽きるところのナレーション

カッシーニの最期は、土星とのお別れのキス

紹介の動画がこれ

余りに美しさに、全部終わったあとのショップで聞いてみました。

あのシアターの映像ってDVDかなんかで販売していないんでしょうか

済みません。
あの大スクリーンで見る前提での映像なものですから

ですよね
もう一回金払って見に来てくださいって事ですよね

はい
またお越しいただけるのを楽しみにしています。

サイエンスの部屋
ここからは撮影OKです。

いろんな情報てんこ盛り


出たっ。イトカワ

一番ホットな火星探査機パーサヴィアランスからの情報も続々
つい先程、パーサヴィアランスから届いた映像です。みたいなのもどんどん流れています。

パーサヴィアランスについては、こっちも読んでね
[宇宙]火星探査機はとても可愛い頑張り屋さん

その火星がここだ

面白かったのがこれ

お兄さんに色々聞いてみました。
平日しかやってないらしいんですが、ガラスから向こうの部屋が東京大学
そこで、東京大学の人たちが火星の研究をしている。

火星って、地球と比べて現在、火山活動がほとんど行われていない。
とするともう変化することのない活動を終了した惑星だろう、というのが定説
でも、そこに東京大学さんが疑問を投げ掛けている
ホント?まだ活動しているんじゃないの?

なぜそう思ったかと言うと、2年前の画像と違うところがあるのを
東京大学宮本研究室が発見したから

もっと調べるともっと違うところが見つかるかもしれない。
探すのを手伝ってちょうだい、と、そういうこと
すごいですよね
このお手伝いで、火星研究がどーんと進むかも知れません。

次の部屋はゲームとかもできる子供も大喜びの部屋

アストロボールというのに挑戦してみました。
手元のタブレットに表示されているカーソルをグリグリやるとボールが自由に動かせる。

下からボールを坂道を登らせ
道をうまく通らせて向こうの穴に入ればゴール

えいっ
あら落っこっちゃった。

制限時間ないなら何度でも大丈夫です。

いけっ

いけっ

タイムオーバー
残念

イエスノー選択で、自分にあった探査機を探す

私に合うのはこれでした。

さきがけだって。こりゃうれしい。

楽しい小ネタが色々あるコーナーが面白かった


いっぱい写真撮ってきましたので
今度、宇宙シリーズちょっと復活させて、
小ネタ紹介していきますね

コトバリウム
宇宙飛行士の言葉とか、宇宙に関わる言葉がいっぱい映像で流れるコーナー
有名どころではこういうのがありますね

こんなのも

一番気に入ったのがこれ

TenQ は.9だから、9割方って事だけど
いえいえ、私の満足度は10割でございました。

[天体]シリーズはこちら(少し下げてね)

[人類]11 なぜ3万年前の祖先はそうまでして海を渡ったのか

[人類]1 日本人はどこから来たのか
[人類]2 ホモサピエンスの世界大拡散
[人類]3 なぜ海を渡る?考えても分からん。
[人類]4 草の舟が完成
[人類]5 草の舟はどうだ
[人類]6 竹いかだはどうだ
[人類]7 竹いかだ出発ーっ
[人類]8 最後の選択肢、丸木船は可能か
[人類]9 暗黒のシケた海の上へのメッセージ
[人類]10 もう漕げない
の続きです。
このシリーズでは最終回になります。

海を渡った
分かった事があります。
我々の祖先、ホモサピエンスたちは、地繋ぎではなく、海を渡って日本列島にやって来ていた。

その中で、どうにもこうにも不思議なのが沖縄ルート
3つのルートの中で最も困難
3万5000年前に海を渡って来たのは分かっている
事実は判明しているので、出来るかどうかの検証は不要

どうやって来たのか、と
なぜ来ようと思ったのか

黒潮があるので、単に漂流しては与那国島まで着かないし
男女数人が同時期に来ないと、その後の子孫繁栄は無かった筈
意図して渡ったとしか思えない

海部陽介さんは実験して感じようと思った
結果から言って、極めて困難な挑戦で、その奮闘ぶりは、今までの10回で紹介した通り

丸木舟で何とか成功した中で、海部さんは何を感じたのか
でーこんとしての解釈も加味しつつ見ていきたいと思います。

どうやって
どうやって、に関して、船は丸木舟
いくつか課題は残った。
命がけという意気込みではあっても、本当に死んじゃってはまずいので
伴走船は監視していた。
現代科学でデータは出ているから
黒潮を渡ってしまえば、潮の流れは与那国島に向いているのを知ってしまっていたから
最後に1人以外全員眠るという選択肢を取り得たのかもしれない

黒潮がかなり強い事が分かっていたのでかなり南側からスタートしたが
海部さんは、あとで考えて、出発地点は違っていたかも、と考えている。

島が見えるか見えないかということ
今回のスタート地点だと近くの山に上っても与那国島は見えない
太魯閣だと、山に登ると与那国島が見えるから
あそこに行きたいと思う可能性がある
黒潮に流されても黒潮を渡りきれたあとに、島さえ見えれば、そちらに向かうことが出来る

なぜ
一番知りたかったのが、なぜ渡ろうと思ったのか
それを「感じる」事こそが今回の最大の目的

山の上からは、遠くにうっすらと与那国島の影が見えるだけで
海部さんはその時、あそこに行きたいという感情が生まれなかったという
降りてしまえば島は見えない訳で、そんなところに行きたいと思うのかと。

結局は本人たちに聞いてみなければ正解は分からないが
同じ事をやってみた人間には感じる事が出来る

ひとつ考えられるのは、台湾の方から追われて、仕方なく新天地を目指したという考え
海部さんや漕ぎ手5人は、それは違うと感じている
そんな消極的な理由で行けるほど甘い海路ではなかった
ポジティブな思考を持ち続けられなければ到底達成できないと。

山の上からやっとうっすらと見えるところに
あっちの方が安全だと考えられないだろうし
今の場所にいくらかの問題点があったとしても
比較して今の場所の方が数段安全だろう。

旧石器人の事を間違ってイメージしているのかも知れない
低い生活技術で厳しい自然環境をなんとか生き抜いてきた原始人
単なる先入観ではなかろうか

調べていくと色んな事が分かってきている。
手間のかかる石蒸し焼き料理を楽しみ、釣りをし、ビーズをつけ
旬になるとカニを捕まえに洞窟を訪れる彼ら

海部さんは、山に上って向こうにうっすらと与那国島が見えたとき
特に行きたいとは思わなかったが
ひとつだけ不思議な感覚を持ったらしい
日の出だ
季節によっては、ちょうど与那国島から日が登る

何年も何年もかかった挑戦の中で関係する者に共通して芽生えてきたのが
「面白い」「やってみたい」という感情

ここからは、でーこん的解釈も加味していくが
毎日、セキセイインコを見ていて思うことがある
仕事もなくて、ただ、食事をして糞をして寝るだけで何が面白いんだろうと思うけど
毎日毎日とても楽しそうに見える
壁紙をかじってはがしてみたり、棚の上のぬいぐるみを落としてみたり
彼らにとっての「課題」に一心不乱に取り組んでいる
それ、何の意味があるの?ってことに、そこまで頑張らなくても、ってぐらい頑張る

海部さんは感じた
海を渡ることは、必要がない
台湾の自然は豊富で、何も困らない
いらぬことをやった挑戦者だと

そこに山があるから登る、というような
理屈では説明できない何か

それがいくら困難なことで、命の危険を伴うことであっても
島の向こうの日の出を見たときにビビッと来るものがあったのかも知れない。
ひょっとしたら「遊び」なのかも知れない

貨幣なる極めて便利なものを開発し、生活の山谷を平準化することに成功したけど
その引き換えに金を稼ぐ事が必要になった。
それを「仕事」と呼ぶとすると、ホモサピエンスたちは「仕事」をする必要がない
食料さえ確保してしまえば、あとは全て「遊び」の世界

海岸からは見えなくても、向こうにあるはずの島は、
噂が噂を呼んで尾ひれが付き
女神がいるだの、永遠の命が手に入るだの
ほらを言い合うこと自体が楽しくて
何世代も語り継がれる中で、「真実」になったろう

夢の島へ行くための船は、競い合うように作られ
同じ船に乗る事こそが男女の愛の誓いになったのではないか

[科学]シリーズはこちら(少し下げてね)